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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「ダンサー イン Paris」

 (原題:EN CORPS)挫折を経験したバレリーナが別のスタイルのダンスと出会って再起するという、過去にも何度か取り上げられたような御膳立ての映画だが、思いのほか訴求力が高い。ただし、各キャラクターの内面はさほど掘り下げられていない。中身よりも外観を重視した作品で、そのエクステリアに映画全体を引っ張るほどのパワーがあるということだ。...

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「ゴジラ-1.0」

 これは面白い。ただし観る前は“今さらゴジラでもないだろう”という思いが強かった。庵野秀明らの手による「シン・ゴジラ」(2016年)が評価を得ていて、ハリウッドでもゴジラ映画が作られている昨今、国内の映画でゴジラをまた登場させるには「シン・ゴジラ」の続編ぐらいしか考えられない。ところが、本作は思わぬ方向からのアプローチが成されていて、しかもそれが上手くいっている。見事な仕事ぶりと言うしかない。...

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「マーベルズ」

 (原題:THE MARVELS )マーベル・コミックのヒーローたちが活躍する、いわゆる“マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)”が末期的状況に入り込んだことを如実に示す一作。もっとも、そう思うのは私のようなアメコミの門外漢に限った話らしく、コアなファンはとても喜んでいるようだ。しかし、面白くないものは面白くない。個人的に楽しめないシャシンを持ち上げるわけにはいかないのだ。...

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「水曜日が消えた」

 2020年作品。設定はとても面白い。ただし、映画としてはあまり面白くない。いくらでも観客を引きずり回すようなハナシに持って行けるはずなのに、平板な展開に終始。どうも作者が撮りたいものが、一般娯楽映画としてのルーティンと懸け離れているようだ。もちろん、卓越した作家性が横溢していれば求心力は高まるのだが、そのあたりが覚束ないのが辛いところである。...

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「デシベル」

 (原題:DECIBEL )周囲の騒音が100デシベルを超えると爆発するというヤバい爆弾を仕込んだ犯人と、それを追う当局側の人間という、まるでヤン・デ・ボン監督の「スピード」(94年)のバリエーションみたいな御膳立てだと思ったら、設定がもう一捻りされていて興味深く観ることが出来た。やはり昨今の韓国映画は、何かしら見どころを用意してくれる。...

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「燃えあがる女性記者たち」

 (原題:WRITING WITH FIRE )今まで知ることも無かった事実を紹介してくれることがドキュメンタリー映画の特徴の一つだが、本作においてはその真実が殊の外重い。いや、本当は誰しもそのことに薄々気付いてはいるのだ。単にそれを直視せず、あるいは“仕方がないことだ”としてスルーしている。そこを敢えて取り上げることこそ、映画人としての矜持であるはずだ。その意味では、本作の存在価値は高い。...

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「首」

 北野武は本作の企画立案と脚本の作成に約30年を費やしたというが、だいたい“構想○○年! 製作費○○億円!”という謳い文句を前面に押し出した映画って大したことがないケースが多い。要するに、それしかセールスポイントが無いってことだろう。たけし御大のこの新作も、残念ながらその類いかと思う。基本的に、やってることは「アウトレイジ」シリーズとほぼ同じで、背景が時代劇に変わっただけだ。...

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「ヴォルーズ」

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「正欲」

 観終わってみれば、共感を覚えたのは男性恐怖症の女子大生に関する箇所のみ。あとは完全に絵空事の展開で、気分を悪くした。世評は高いようだが、リアリティが希薄な案件をデッチ上げて勝手に深刻ぶっているだけの、何ともやり切れないシャシンだと個人的には思う。特に“多様性”に対する認識の浅さには脱力するしかない。...

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「女優は泣かない」

 元々はCMやテレビドラマのディレクターである30歳代の監督による作品なので、観る前は軽佻浮薄で底の浅いシャシンなのかという危惧もあったが、そうでもなかったので一先ず安心した。もっとも、正攻法の作劇ではなく多分に狂騒的なテイストもある。だが、ドラマの根幹はけっこう古風で万人にアピールできる。あまり気分を害さずに劇場を後にした。...

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「モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン」

 (原題:MONA LISA AND THE BLOOD...

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「市子」

 惜しい出来だ。序盤のドラマの“掴み”は万全で、登場するキャラクターたちも濃い。ミステリアスなモチーフが次々と現われ、物語はどう着地していくのかと期待しながらスクリーンと対峙していたのだが、終盤が物足りない。これでは何も解決していないのではないか。ヒロインの行く末も含めて、主要登場人物の身の振り方がハッキリしないままの結びでは納得出来ない。シナリオのもう一歩の練り上げが必要だったと思う。...

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「スイッチ 人生最高の贈り物」

 (英題:SWITCH)ストーリーは完全に一昔前のスタイルで、開巻当初はこのベタな設定には正直“引いて”しまいそうだと危惧したが、実際はかなり丁寧に作りこまれており、結果として気分を良くして劇場を後にすることができた。主題やコンセプトがどうあれ、語り口とキャストのパフォーマンスが良好ならば見応えのあるシャシンに仕上がるものなのだ。クリスマスの季節にぴったりの韓国製ハートウォーミングコメディである。...

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「ティル」

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「ナポレオン」

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「PERFECT DAYS」

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穏やかな気分で(?)選んでしまった2023年映画ベストテン。

 性懲りも無く、2023年の個人的な映画ベストテンを勝手に発表したいと思う(^^;)。 日本映画の部 第一位 世界の終わりから 第二位 生きててごめんなさい 第三位 PERFECT DAYS 第四位 逃げきれた夢 第五位 アンダーカレント 第六位 ゴジラ-1.0 第七位 BLUE GIANT 第八位 愛にイナズマ 第九位 ハマのドン 第十位 恋のいばら 外国映画の部 第一位...

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「NO 選挙,NO LIFE」

 興味深いドキュメンタリー映画だ。一応“主人公”は選挙取材歴25年のフリーランスライターである畠山理仁なのだが、それよりも彼が取材対象にしている選挙戦の様相と候補者たちの主義主張の方が断然面白い。もちろん選挙というのは国民の参政権の主体になるものだが、同時に堪えられないほどのエンタテインメントであることが強調され、その意味では存在感のあるシャシンだ。...

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「ブラック・ブック」

 (原題:THE BLACK BOOK)2023年9月よりNetflixから配信されたスリラー映画。本作の一番の注目ポイントは、出来映えよりも製作国である。何とこの映画、ナイジェリアで作られているのだ。この国の映画を観るのは初めてで、事実それまで味わったことがない空気感が横溢している。その点だけで接する価値はあると言えよう。...

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「ファースト・カウ」

 (原題:FIRST COW )困った。どこが良いのかさっぱり分からない。ただし世評は高い。第70回ベルリン国際映画祭コンペティション部門の出品作であり、第86回ニューヨーク映画批評家協会賞をはじめ少なくない数のアワードを獲得している。我が国でもホメているコメンテーターはけっこういると聞く。しかし、個人的に面白く思えないシャシンを無理して持ち上げる道理は無い。率直に感想を述べるだけだ。...

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