「シザーハンズ」
(原題:EDWARD SCISSORHANDS )90年作品。終始居心地の悪さにイライラしっぱなしだった。この頃のティム・バートン監督はやっぱりどこか“変”である。その“変”というのは、もちろん映像感覚がフツーではないということもあるが、同じ“変”な映画作家である、たとえばサム・ライミやピーター・グリーナウェイなんかとは決定的に何かが違う。...
View ArticleGato audioのシステムを試聴してみたが・・・・。
デンマークの新進メーカーGato audioの製品を試聴することが出来た。同社は2007年にコペンハーゲンの郊外に設立され、最近正式に日本にも輸入されるようになった。試聴したのはプリメインアンプのAMP−150とCDプレーヤーのCDD−1、そしてスピーカーのFM−6である。 AMP−150とCDD−1は以前Sonus...
View Article「北のカナリアたち」
阪本順治監督をはじめとする作り手が主演の吉永小百合に対して“遠慮”しているような、まるで煮え切らない映画だ。そもそも吉永扮する元女教師がいったいどういうキャラクターの持ち主なのか、全然描けていない。...
View Article「大誘拐 RAINBOW KIDS」
91年作品。少年院あがりの3人の若者(風間トオル、内田勝康、西川弘志)が思い付いたのは、和歌山県の山奥に住む大富豪の老婆(北林谷栄)を誘拐して、身代金を取ろうという計画だった。犯行は成功。しかし、老婆は反対に若者たちのイニシアティブをとってしまい、自分から100億円という破格の身代金を要求。事態は思わぬ方向へ動き出す。...
View Article「希望の国」
欠点は多いが、送り手の切迫した問題提起から目が離せない映画だ。舞台は近未来の架空の県だが、これは明らかに先の震災による原発事故が発生した場所である。事件の当事国でありながら、題材に対して及び腰でマトモに向き合えない邦画界に対する痛烈な一撃になっているだけでも、観る価値はあると思う。...
View ArticleNeumannのRCAケーブルを試してみた。
今年(2012年)の夏に大阪・日本橋にあるカリスマ的(笑)ネット通販業者「ProCable」のショップに行ったことについては前に述べた。その際についでにケーブルをいくつか調達している。ヘッドシェル用のリード線については以前インプレッションをアップしたが、今回紹介するのはNeumann(ノイマン)のRCAケーブルだ。...
View Article「綱引いちゃった!」
綱引きを題材にしたスポ根ものだが、驚いたことに肝心の試合のシーンが少ない。中盤の小学生チームとの練習試合と、ラストの本大会の一回戦、これだけだ。しかし、そのことが決して作品の欠点になっておらず、結果として満足出来る映画に仕上がっているのだから面白い。...
View Article長谷川三千子「民主主義とは何なのか」
民主主義が絶対的正義であるかのような風潮に真っ向から異を唱えた本(2001年発刊)。哲学の教授でもある作者の長谷川は、小説家・野上弥生子の孫に当たる。...
View Article「情熱のピアニズム」
(原題:MICHEL PETRUCCIANI/BODY & SOUL )ドキュメンタリー映画としては正攻法の作りで、送り手によるいわゆる“作家性”等とはほぼ無縁の作品だ。しかし、本作に関してはそのことが何ら欠点にならない。描くべき対象が屹立した存在感を保持している場合、製作側による小賢しい“演出”など不要である。...
View Article「恋人たちのアパルトマン」
(原題:Fanfan)93年フランス作品。夢想家のアレクサンドルと奔放な女の子ファンファンとの恋のさやあてを描く。監督は小説家として知られ、本作が初の映画となる1965年生まれのアレクサンドル・ジャルダン。...
View Article「人生の特等席」
(原題:Trouble with the Curve)余計なエピソードや消化不良のプロットも目立つのだが、後味の良い佳作であることは間違いない。なぜならストーリー自体が(ベタな書き方で恐縮だが ^^;)“約束通り”であるからだ。ハートウォーミングな筋書きを求めて映画館に足を運ぶ観客の期待を決して裏切ることはなく、適度な満足感を与えた後に劇場から送り出す。安心して接することの出来るシャシンだ。...
View Article「任侠ヘルパー」
テレビドラマの劇場版で、主役はSMAPのメンバー。観る前は何とも軟派な印象を受けてしまうシャシンだが、これがどうして、実に重いテーマを扱っていて見応えがある。先入観だけで断定するのは禁物だと改めて思ったものだ(笑)。...
View Article「思秋期」
(原題:TYRANNOSAUR )不器用な中年男女が知り合い、互いに癒やされ、心の硬い殻が少しずつ解れていくというヒューマンドラマ風の設定ながら、キャラクター造型の甘さが感銘度をかなり薄めている。俳優として知られるパディ・コンシダインの劇場用映画の監督デビュー作だが、やはり初演出というのは未熟さが前面に出てしまうこともあるのだろう。...
View ArticleJBLのハイエンドスピーカーを試聴した。
米国JBL社の新作スピーカーDD67000の試聴会に足を運んでみた。本機の価格は1本が300万円(税抜き)で、ペアでは600万円。当然のことながら私は買えないし、図体のデカさも考え合わせるとほとんどの一般ピープルにとって縁の無い商品だ。しかし、会場の一部では商談めいた会話も交わされていたようで(爆)、カネはあるところにはあるものだと感心してしまった。...
View Article「アラジン」
(原題:Aladdin )92年のディズニー製アニメーション。結論から先に言うと、この一つ前のディズニー作品である「美女と野獣」に比べて、本作はレベルダウンしている。・・・・ということを書くと、いろいろ批判もあるだろう。第一、同じディズニー作品といっても、こっちはアドベンチャー、前作はラブ・ストーリーだ。監督もアニメーターも違う。比べるのがおかしいのである。...
View Article「グッモーエビアン!」
劇中で登場人物たちがつぶやく“ロックだねぇ”というセリフとは裏腹に、この映画は全然ロックしていない。別に“映画というのは常にロックしなければならない”というわけでもないが(笑)、本作においてはこの“ロックしている”というフレーズが物語のキーになっているだけに、ロックの何たるかが描かれなければ絵空事になってしまう。...
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