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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「帰らない日曜日」

 (原題:MOTHERING SUNDAY)鑑賞後の充実感は大きい。イギリス映画らしい(?)品の良さと節度、そして外連味のない抑制の効いた展開と各キャストの健闘。さらには確かな時代考証に裏打ちされた上質の美術や衣装デザインなど、80年代後半から90年代前半に撮られたジェイムズ・アイヴォリィ監督の秀作群を想起させる格調の高さだ。...

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「その場所に女ありて」

 鈴木英夫監督による昭和37年東宝作品。働く女たちの哀歓を描いた、いわゆる“女性映画”だが、これは観ている間に何度も“ほーっ”と感嘆の溜め息が出るようなウェルメイドな仕上がりだ。何より素材を扱う際にフェミニズムだのマッチョイズムだのといった余計なイデオロギーの視点が入っていないのが良い。作者のスタンスはあくまでナチュラルだ。...

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「ベイビー・ブローカー」

 (原題:BROKER)脚本がほとんど練り上げられていない。こういう穴だらけの筋書きでは、断じて評価するわけにはいかない。第75回カンヌ国際映画祭での優秀男優賞とエキュメニカル審査員賞の受賞は、いわば功労賞みたいなもので、それ自体が作品の出来映えを保証するものではないのだ。取り上げられた題材がアップ・トゥ・デイトなものであるだけに、もっと真摯に取り組んで欲しかったというのが正直な感想である。...

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「マン・フロム・トロント」

 (原題:THE MAN FROM TORONTO)2022年6月よりNetflixにて配信。他愛の無いアクション・コメディだが、けっこう良く出来ていて最後まで楽しめる。各キャラクターの造形は上手くいっており、アクション場面の練り上げも及第点だ。当初は劇場公開される予定だったらしいが、諸般の事情で配信のみと相成った。でも、これぐらいのクォリティならば映画館で観ても良かったと思う。...

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「リコリス・ピザ」

 (原題:LICORICE...

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しばらく休みます。

 広がる一方のコロナ禍に対する懸念により、映画館通いを含む私用の外出を極力抑えることにしました。よって、まことに勝手ながらブログの更新をしばらく休止します。  再開は、いわゆる“第七波”が一段落した後になります。よろしく御了承ください -> ALL。

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「任侠学園」

 2019年作品。いかにもお手軽な映画で、マジメに対峙するとバカを見るが(笑)、割り切って楽しむのにはちょうど良い。単純すぎる筋書きは、濃いキャスティングがある程度カバーしてくれる。小ネタを入れすぎの感はあるものの、この程度ならば“愛嬌”で済ませられるだろう。...

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「わたしは最悪。」

 (原題:VERDENS VERSTE MENNESKE )主人公にまったく感情移入できない。かといって、周りのキャラクターに共感できる者がいるわけでもない。要するに、観ている側にとっては“関係のない映画”である。とはいえ、主要アワードの候補になっており、本作に何らかの普遍性を見出す観客もいるのだろう。映画というのは、受け取る側によって評価が違ってくるものだ。...

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「小倉昭和館」が焼失。

 去る2022年8月10日夜、北九州市小倉北区魚町にある映画館「小倉昭和館」が、隣接する旦過市場の火災の巻き添えを食らい全焼した。同館は北九州市に唯一残る個人経営の映画館で、福岡県内最古。今では珍しい35ミリフィルムの映写機も稼働していた。配給会社から預かっていたフィルムも焼失したとのことで、実に残念だ。...

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「モガディシュ 脱出までの14日間」

 (英題:ESCAPE FROM MOGADISHU )かなりハードな題材を扱っていながら、娯楽活劇としての体裁もしっかり整えられている。しかも、実話というのだから驚くしかない。本国で大ヒットを記録したのも納得だ。こういうシャシンを観ると、今や韓国映画は総体として日本映画より先を行っていると思わざるを得ない。...

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「仁義なき戦い 代理戦争」

 73年東映作品。人気シリーズの第三作だが、実質的には同年初頭に公開された第一作の続編に当たる。正直言ってプロットはパート1よりも複雑で、分かりやすい映画とは言えない。だが、尋常ではない熱量の高さと濃すぎるキャスティングにより、見応えのあるシャシンに仕上がっている。この頃の邦画のプログラム・ピクチュアは、まだまだ勢いがあったと思わせる。...

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「ビリーバーズ」

 カルト宗教を題材にした山本直樹による原作漫画は99年に連載が始まったが、これは95年に起こったオウム真理教事件に影響を受けている。だから現時点で映画化することは証文の出し遅れの感もあったが、何と今一番アップ・トゥ・デイトなテーマを扱った作品になってしまった。言うまでもなく“あの事件”のせいである。改めてこのテーマは風化させてはならないと、強く思う。...

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「亜人」

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「PLAN 75」

 本年度の日本映画を代表する問題作だ。奇を衒った題材のように見えて、普遍性の高いアプローチが成され、かなり説得力がある。我々を取り巻く社会的な病理を容赦なく描出し、暗鬱な行く手を指し示すと共に、わずかながらの“処方箋”をも用意する。このテイストは万人に受け入れられるものではないが、テーマの扱い方としては文句の付けようが無い。第75回カンヌ国際映画祭での好評も十分うなずける。...

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「レッズ」

 (原題:REDS)81年作品。本作の特徴というか、一番印象に残る点は、ハリウッド映画で初めてアメリカ国内に実在した左翼勢力を正面から描いたことだ。もちろん、それ以前もその存在や影響力を暗示した作品はあったが、ここまであからさまに取り上げたケースは無かったと思う。さすがハリウッド随一のリベラル派である、ウォーレン・ベイティの手によるシャシンだけのことはある。しかし、肝心の内容は万全とは言い難い。...

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「きっと地上には満天の星」

 (原題:TOPSIDE )題材は面白そうなのだが、筋書きはイマイチだ。また、感情移入できる(大人の)キャラクターが見当たらないのも辛い。演出にも殊更才気走った部分は感じられず、90分という短い尺ながら、とても長く感じられる。ロマンティックな雰囲気もある邦題とは裏腹に、愛想の無い出来に終わってしまったのは残念である。...

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「スパイダーヘッド」

 (原題:SPIDERHEAD)2022年6月よりNetflixにて配信されたSFスリラー。これは面白くない。アイデアは陳腐だし、展開は凡庸。大して予算も掛けられなかったようで、画面いっぱいにショボさが横溢している。またプロデューサーが(クレジットを見るだけで)8人も存在していることから、どうもコケた際の責任を希釈するような意図も感じられて、愉快になれない。...

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「ナワリヌイ」

 (原題:NAVALNY )現時点では必見の作品だと思う。題材は世界情勢を俯瞰する上で欠かせないものであり、しかも映画として実に良く出来ている。ドキュメンタリーではあるが娯楽作品としてのテイストも持ち合わせているほどだ。...

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「フォクシー・レディ」

 (原題:FOXES )80年作品。ハッキリ言って映画の質としては大したことはないのだが、興味深いキャスティングとスタイリッシュな映像で飽きさせずに最後まで見せてしまう。また、青春映画のスタイルが従来(70年代まで)とは変わっていく様態を目撃できるだけでも、観る価値はあるかもしれない。...

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「長崎の郵便配達」

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