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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」

 (原題:HILLBILLY ELEGY )2020年11月よりNetflixより配信。これは「ビューティフル・マインド」(2001年)と並ぶロン・ハワード監督の代表作になりそうである。精緻でウェルメイドに仕上げる腕は確かだが感銘度に欠けるこの監督の特質を、題材の“熱さ”と各キャストの熱演が巧みにカバーし、実に見応えのある映画に仕上がった。...

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「アメリカの友人」

 (原題:Der amerikanische Freund)77年西ドイツ=フランス合作。ヴィム・ヴェンダース監督が31歳の時に撮った長編で、この頃の同監督は才気煥発であり、作る作品はどれも気合いが入っていた(昨今の彼とは大違い)。本作もキレの良い犯罪ドラマに仕上がっており、しかも深みがある。鑑賞後の満足度は高い。...

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「ジェントルメン」

 (原題:THE GENTLEMEN )いかにもガイ・リッチー監督作らしい、ケレンとハッタリの連続で賑々しくストーリーを進めてくれるが、底は浅い。少なくとも、同監督の出世作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」(98年)と比べれば、かなり落ちる。有り体に言えば、脚本の精査が足りていない。...

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「アウトサイダー」

 (原題:The Outsiders )83年作品。公開当時は“中途半端でどうしようもないシロモノ”という評(朝日新聞)もあったようだが、確かにフランシス・フォード・コッポラ監督の作品にしては随分と軽量級だ。ストーリーも過去の“不良少年もの”(?)のエピゴーネンでしかなく、訴求力は大きくはない。しかし、当時の若手スター総出演の本作には“華”があり、若年層の支持を集めたことも事実だ。...

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「モルエラニの霧の中」

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「バーフライ」

 (原題:Barfly)87年作品。ストーリーもキャラクター設定も、そして全体的な雰囲気も、とことん“後ろ向き”の映画ながら少しも嫌な気分にならない。それどころか、独特のロマンティシズムが感じられて、鑑賞後の気分は決して悪いものではない。ネガティヴな題材でも、突き詰めて描けばそれなりの成果が上がるものだ。...

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「大綱引の恋」

 いささか古風で、観ていて妙にくすぐったいところがあるが、“ご当地映画”という性格上その土地の名物は存分に散りばめられており、メインとなる題材は面白い。そして何より2020年3月に急逝した佐々部清監督の遺作で、存在感はかなりある。各キャストの頑張りも印象的だ。...

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金曜ロードショーの“復活”を評価する。

 今年(2021年)4月より、日本テレビ系列で金曜日午後9時より放映されていたスペシャル番組枠の「金曜ロードSHOW!」が、映画専門番組の「金曜ロードショー」に改変になった。もっとも、この新タイトルは2012年まで同局のこの時間帯に放映されていたものと一緒であり、いわば“原点回帰”と言える。また、現在では地上波のゴールデンアワーで定期放送されている唯一の映画番組になる。...

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「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」

 (原題:MON INCONNUE)ファンタジー仕立てのラブコメという、私が最も苦手とするジャンルに属する映画ながら(笑)、巧みな切り口と語り口によって楽しく観ることが出来た。もっとも、ラストの処理は大いに不満だが、それを抜きにしても見応えのあるシャシンであることは間違いない。...

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「ザ・ファイブ・ブラッズ」

 (原題:DA 5 BLOODS )2020年6月よりNetflixより配信。評判が良いみたいなので観てみたが、監督がスパイク・リーだということが判明した瞬間、悪い予感がした。案の定、要領を得ない出来に終わっている。思えば、この監督の作品で水準を大きくクリアしているのは初期の数本だけだ。どうしていまだに演出のオファーが絶えないのか、個人的には解せない。...

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「茜色に焼かれる」

 キャストはいずれも熱演。特に4年ぶりの単独主演になる尾野真千子は実に気合いが入っており、観る者の緊張感を最後まで持続させるべく、縦横無尽の活躍を見せる。しかしながら、映画としてはまったく面白くない。話が絵空事の域を出ていないのだ。これはひとえに脚本の不備であり、それを放置したプロデューサーの責任であろう。...

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「モキシー 私たちのムーブメント」

 (原題:MOXIE )2021年3月よりNetflixより配信。序盤は明朗だが軽量級の学園ドラマという印象。しかし、ドラマが進むとかなりシビアな問題を提起をしてくる。観た後には考えさせられる点もあり、印象は決して悪くない。とにかく、理不尽なことに対しては当事者が声をあげなければ何も変わらないという真理を、改めて確認出来る。...

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「ファーザー」

 (原題:THE FATHER)これは面白い。最初から最後まで、ワクワクしながらスクリーンに対峙した。もちろん、本作は深刻なテーマを扱っており、ストーリーも全然明るくはないことは分かっている。だから軽々しく面白がれるシャシンではないことは確かなのだが、この映像感覚と絶妙な作劇は、まさに映画的興趣に溢れている。今年度の外国映画を代表する一作だ。...

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「エクスティンクション 地球奪還」

 (原題:EXTINCTION)2018年7月よりNetflixより配信。まあまあの出来かと思う。侵略系SFと思わせて、実は話は捻りが加えられている。そのあたりに満足出来れば悪くないシャシンだ。キャラクター配置に抜かりは無いし、活劇場面もそこそこ健闘している。何より95分という短い尺は適切かと思う。...

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「明日の食卓」

 先日観た「茜色に焼かれる」と似たパターンの映画だ。つまり、キャストは熱演だが筋書きに無理があるということ。もっとも、本作の脚本の不備は「茜色に焼かれる」に比べれば大きくはないとも言えるが、それでも普遍性と共感性には欠ける。こういうネタはリアリティの有無が決め手になるが、そのあたりが煮詰められていない。...

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「アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン」

 (原題:AMAZING GRACE )資料的な価値は大いにあり、不完全な形であった元のフィルムを何とか修復したスタッフの努力には感服するが、映画として面白いかどうかは別問題だ。コンサートの様子を描いたドキュメンタリー映画は少なくないが、正直な話、本作が過去の数々のウェルメイドなコンサート・フィルムに比べて殊更優れているとは思えなかった。...

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「恋恋風塵」

 (原題:戀戀風塵)87年作品。台湾の名匠と言われた侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の代表作の一つで、感銘度はとても高い。技巧的には精緻を極め、語り口は静かだが、内容はドラマティックで息もつかせない。そして、題名通りに“風の中の塵のように”儚くも崇高な人生の機微について思いを馳せる。見事な映画だ。...

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「コンティニュー」

 (原題:BOSS LEVEL)気軽に楽しめるB級活劇だ。基本的な設定はよくある“タイムループもの”で、決着の付け方が釈然としない部分があるが、全編に散りばめられた小ネタやモチーフは面白い。また作劇のテンポは悪くなく、ストーリーが渋滞を引き起こすこともない。キャストも有名どころを起用しているし、空いた時間に観るにはもってこいのシャシンだろう。...

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「スペース・スウィーパーズ」

 (英題:SPACE SWEEPERS)2021年2月よりNetflixより配信。題材とストーリー運びは特に目新しい点は見つからず、キャストの仕事ぶりもさほど印象に残らないのだが、韓国映画がこういうシャシンをリリースしたという事実は注目に値するだろう。エクステリアに限って言えばハリウッド作品にも匹敵する仕上がりで、こういう企画が通ったこと自体、彼の国の映画界の勢いを感じさせる。...

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ドラマ「全裸監督」

 2019年8月より配信されたNetflixオリジナルシリーズ(全8話)。かなり評判が良いので見てみたが、すっかり楽しませてもらった。各回で演出者が違うこともあり、クォリティが平準化しているとは言い難いが、それでも題材の面白さとキャストの存在感により、見ていて飽きない。...

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