「キングコング:髑髏島の巨神」
(原題:KONG:SKULL ISLAND )とても楽しい時間を過ごすことが出来た。キングコングが登場する作品は(日本版も含めて)けっこうあるが、1933年の第一作を除けば大した作品は無かったように思う。しかし、ついに“本命”がここに登場した。怪獣映画のツボを押さえた、わくわくするようなセンス・オブ・ワンダーに溢れた快作である。...
View Article「課長 島耕作」
92年作品。弘兼憲史によるコミックの映画化だが、あれだけ原作が人気があったにも関わらず、映画になったのは(今のところ)これ一回きりだ。たぶん、連載されていた80年代から90年代初頭に比べ、それ以降は世の中が原作世界と乖離してしまったせいだろう。そして初の映画化である本作のレベルの低さが尾を引いているのかもしれない(苦笑)。...
View Article「ゴースト・イン・ザ・シェル」
(原題:GHOST IN THE SHELL)そこそこ面白かった。もとより押井守監督によるアニメーション版(95年)に迫るほどの出来の良さは期待していない。しょせんハリウッド映画だ。最後まで目立つような破綻が見られなければ御の字だろう。その意味では、本作は水準はクリアしていると思う。...
View Article「ディアブリィ・悪魔」
(原題:DIABLY, DIABLY)91年ポーランド作品。それまで短編ドキュメンタリーを多く手掛けてきたドロタ・ケンジェルザヴスカ監督の長編デビュー作で、これ以降「僕がいない場所」(2005年)や「木洩れ日の家で」(2007年)などでを手掛け、広く知られるようになる。なお、この映画は日本では劇場公開されていない(私は第4回の東京国際映画祭で観ている)。...
View Article「フリーター」
87年作品。よく“映画は時代を映す鏡である”という説を見聞きするが、この作品なんか、最たるものだろう。現在ならば絶対に取り上げられない題材ながら、当時はこんな企画が堂々と採用されていたのだ。まさに隔世の感がある。...
View Article「LION/ライオン 25年目のただいま」
(原題:LION)実録映画だが、実話であることに寄り掛かったような作りで、内容自体は褒められたものではない。しかも、よく考えれば題材そのものも特にクローズアップされるような話ではないと思う。主人公は単に運が良かったのだ。それ以上でも以下でもない。さらに言えば、他のキャラクターにも共感できず、観ている間は居心地の悪さを感じるばかりだった。...
View Articleサッカーの試合を見に行った。
去る4月29日(土)に、福岡市博多区の東平尾公園内にある博多の森球技場(レベルファイブスタジアム)にて、サッカーの試合を観戦した。対戦カードはホームのアビスパ福岡と東京ヴェルディである。...
View Article「バーニング・オーシャン」
(原題:DEEPWATER HORIZON )実話を基にしており、その題材は深刻な問題を内包しているとは思うのだが、出来上がった作品は昔懐かしい“パニック映画”のスタイルを踏襲していて、その点は面白く観た。やはり映画は娯楽である以上、観客を楽しませてナンボのシロモノなのだ。...
View Article「2/デュオ」
97年製作。東京芸術大学の教授でもある諏訪敦彦監督の長編デビュー作で、シノプシスだけでセリフや所作はキャストの即興に任せるという、同監督の独自の手法が採用された最初の作品だと思われる。ただし、本作ではそれが上手く機能しているとは思えない。...
View Article「人生タクシー」
(英題:TAXI)とても面白く観た。基本的にワン・シチュエーションの映画なのだが、巧妙な仕掛けと重層的なテーマ設定で飽きさせず、鑑賞後の満足度は高い。第65回ベルリン国際映画祭での大賞受賞作で、それも頷けるほどの高水準の作品だ。...
View Article「ノー・エスケープ 自由への国境」
(原題:DESIERTO)いくらでも面白く出来る題材ながら、観ていてあまり盛り上がらないのは、作り込みが徹底していないからだ。アイデア不足とキャラクター設定の甘さがラストまで尾を引き、活劇としても社会派映画のテイストにしても、空振りに終わっている。場合によってはアメリカの現政権の批判にも成り得たはずだが、誠に残念だ。...
View Articleアビスパ、連勝。
去る5月13日(土)に、福岡市博多区の東平尾公園内にある博多の森球技場(レベルファイブスタジアム)にて、サッカーの試合を観戦した。対戦カードはホームのアビスパ福岡とファジアーノ岡山である。...
View Article「フリー・ファイヤー」
(原題:FREE FIRE )製作総指揮にマーティン・スコセッシが関与しているので期待していたが、実物は何とも気勢の上がらない出来であり、脱力するしかなかった。明らかに作者はアクション映画の撮り方を間違えている。虚構の筋立てに中途半端なリアリティを挿入することが、どれだけ作劇を阻害するのか分かっていないと見える。...
View Article「結婚ゲーム」
(原題:Starting Over )79年作品。アラン・J・パクラ監督といえば「コールガール」(71年)や「大統領の陰謀」(76年)といった硬派な作品が有名だが、この映画では珍しくラブコメに挑戦している。その心意気やヨシなのだが、残念ながらあまり印象には残らない。やはり映像作家には向き不向きがあるのだろう。...
View Article「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」
(原題:GUARDIANS OF THE GALAXY VOL.2 )面白いと思えなかったのは、何も前作を観ていなかったからではない。おなじみMARVELの作品ながら、設定自体が他のシリーズとは“一線を画した”ようなつまらなさ。大して工夫の無い筋書きを、狂騒的に粉飾してハデっぽく見せようとしているだけ。鑑賞後は疲労感だけが残った。...
View Articleアナログレコードの優秀録音盤(その6)。
所有しているアナログレコードの中で録音が優秀なものを紹介したい。まず取り上げるのが、16世紀にイングランドで活躍した作曲家、ジョン・ダウランドの室内楽曲やリュート独奏曲、歌曲などを集めたディスクで、演奏はパリ古楽奏団。79年録音。タイトルは「パヴァーヌ、ガイヤルド、エア、アルマンドと幻想曲」。フランスのCALIOPEレーベルからリリースされている。...
View Article「カフェ・ソサエティ」
(原題:CAFE SOCIETY)ウディ・アレン作品だが、いつものニヒリスティックな視線が希薄で、アレンの分身のようなインテリぶった野郎も出て来ない。その点では物足りないのだが、豪華なエクステリアの釣瓶打ちで、鑑賞後の満足度は決して低くはない。こういうやり方もアリだろう(もちろんそれは、アレンみたいな大物だから許されるのだが ^^;)。...
View Article「エドワードII」
(原題:EDWARD II )91年イギリス作品。シェークスピアと並び称される英国の作家クリストファー・マーロウの戯曲の映画化。ゲイの恋人とともに迫害されていく悲劇の王の姿を描く。ただしデレク・ジャーマン監督作品らしく、衣裳と舞台装置は現代で、セリフだけは原作通り。凝りまくったライティングに男の裸が跳梁跋扈するという、独特の映像が展開する。...
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