92年作品。弘兼憲史によるコミックの映画化だが、あれだけ原作が人気があったにも関わらず、映画になったのは(今のところ)これ一回きりだ。たぶん、連載されていた80年代から90年代初頭に比べ、それ以降は世の中が原作世界と乖離してしまったせいだろう。そして初の映画化である本作のレベルの低さが尾を引いているのかもしれない(苦笑)。
主演は田原俊彦である。観る前からちょっとイヤな予感がしていたが、根岸吉太郎が監督で脚本は野沢尚なのでヘンなものは作るまいと思っていたのが大間違いだった。島耕作は(実在の企業をモデルにした)大手電器会社に勤めているが、そんな大企業において、30歳そこそこで本社の課長になれるのだろうか。しかも部署は宣伝課で、入社以来広報・宣伝の仕事一筋だという。はっきり言って、こういう奴はいないと思う。
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百歩譲ってフィクションだからこういった例もあるとしよう。ところが、この映画の田原は当時テレビでよく見かけたトシちゃんのまんまである。課長どころか勤め人にさえ見えない。管理職になったのも上役の口ききで、全然仕事が出来るようには全然見えず、やってることは専務の使い走りだ。それでいて、口を開けば“オレはどの派閥にも属したくはない”だとぉ。何眠たいこと言ってるんだか(脱力)。
別に原作がそうだからと、その通りにする必要はない。原作は漫画だからこそ成り立っている部分が多いのであって、そのまま映画化しても失敗する可能性は少なくない(まして主演があれでは ^^;)。思い切って設定を変えてもよかったのではないか?
中小企業の課長にするとか、大企業でも本社じゃなく支社・支店を舞台にするとか、話を派閥抗争ではなくって仕事上のちょっとしたトラブルにするとかetc.話を絵空事にしないための工夫が欲しかった。豊川悦司や麻生祐未、津川雅彦、佐藤慶、原田大二郎といった脇のキャストも精彩が無い。
主演は田原俊彦である。観る前からちょっとイヤな予感がしていたが、根岸吉太郎が監督で脚本は野沢尚なのでヘンなものは作るまいと思っていたのが大間違いだった。島耕作は(実在の企業をモデルにした)大手電器会社に勤めているが、そんな大企業において、30歳そこそこで本社の課長になれるのだろうか。しかも部署は宣伝課で、入社以来広報・宣伝の仕事一筋だという。はっきり言って、こういう奴はいないと思う。

百歩譲ってフィクションだからこういった例もあるとしよう。ところが、この映画の田原は当時テレビでよく見かけたトシちゃんのまんまである。課長どころか勤め人にさえ見えない。管理職になったのも上役の口ききで、全然仕事が出来るようには全然見えず、やってることは専務の使い走りだ。それでいて、口を開けば“オレはどの派閥にも属したくはない”だとぉ。何眠たいこと言ってるんだか(脱力)。
別に原作がそうだからと、その通りにする必要はない。原作は漫画だからこそ成り立っている部分が多いのであって、そのまま映画化しても失敗する可能性は少なくない(まして主演があれでは ^^;)。思い切って設定を変えてもよかったのではないか?
中小企業の課長にするとか、大企業でも本社じゃなく支社・支店を舞台にするとか、話を派閥抗争ではなくって仕事上のちょっとしたトラブルにするとかetc.話を絵空事にしないための工夫が欲しかった。豊川悦司や麻生祐未、津川雅彦、佐藤慶、原田大二郎といった脇のキャストも精彩が無い。