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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「コードネーム U.N.C.L.E.」

 (原題:The Man from U.N.C.L.E. )肩の凝らない娯楽編だと思う。何も考えずにボーッとスクリーンを眺めるにはもってこいのシャシンだ。しかも、元ネタになったTVシリーズと時代背景を変えていないところがポイントが高い。無理に舞台を現代に移した挙げ句にボロを出すよりも、“絵空事”として割り切ろうとしているあたりに、作者の冷静さが垣間見える。...

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「パシフィック・ハイツ」

 (原題:PACIFIC HEIGHTS )90年作品。ジョン・シュレシンジャーといえば出身国イギリスでいくつかの秀作を撮った後、渡米してアメリカン・ニュー・シネマの一翼を担った監督である。しかし80年代以降はどうもパッとせず、そのままキャリアを終えてしまった。本作も要領を得ない出来で、才能の枯渇が感じられる。月日の流れというのは残酷なものだ。...

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「恋人たち」

 本年度の日本映画を代表する秀作だ。橋口亮輔監督・脚本による「ぐるりのこと。」以来7年ぶりの長編作品だが、その間に相当に悩んでいたことが窺えるような内容である。しかしながら、懊悩を克服したような力強さを携えてスクリーン上に復帰したこの作家の成長を見るようで、実に頼もしい。...

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「ファイヤーフォックス」

 (原題:Firefox )82年作品。クリント・イーストウッドの監督兼主演による映画で本当に面白いのは「ガントレット」(77年)ぐらいで、あとは凡作・駄作の山だ。本作の出来もあまりよろしくないのだが、中盤からイーストウッドの作品ではなくSFXスーパーヴァイザーのジョン・ダイクストラの映画になっているところが実に興味深い。その意味では観る価値のあるシャシンだ。...

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「Re:LIFE リライフ」

 (原題:The Rewrite )中年男女を主人公にした、気の利いたラブコメディだ。御膳立てや筋書きは申し分なく、キャストも万全。しかも手練れの映画ファンの琴線にも触れるモチーフが満載で、最後まで飽きずに楽しむことが出来る。...

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型番が同じでも、取扱業者によって物が違う。

 部屋の模様替えのため、手持ちの2つのオーディオシステム用に長めのラインケーブルが必要になる可能性が生じ、2本のXLRバランスケーブルを調達した。型番はいずれもGothamのGAC-2PURだ。Gothamのバランスケーブルは以前GAC-4/1を入手したことがあるが、GAC-2PURも評判が良いと聞き、今回買い求めた次第。...

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「赤い玉、」

 オヤジの妄想が炸裂で、苦笑してしまった。ただし、映画として面白いかというと、そうでもない。ポジティヴな部分が希薄な侘びしい話だし、かといって主人公の惨めさや悩みをリアリズムで追い込んでもいない。何とも中途半端な出来なのだ。...

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「星くず兄弟の伝説」

 85年作品。デタラメな映画だが、今思うと突き抜けた明るさと天衣無縫な作劇が妙に記憶に残っている。まさしくこの時代にしか作れなかった、ライトな和製ロックミュージカルだ。現在ではこういう企画にカネを出すプロデューサーなんか存在しないだろう。...

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「FOUJITA」

 ハッキリ言ってカス。映画として何も描けていないし、そもそも描こうとする意志があるのかどうかも疑わしい。かつては「泥の河」(81年)や「死の棘」(90年)といった秀作を手掛けた小栗康平監督も、今や“ひょっとしたら認知症に罹患しているのではないか”と思わせるほどの衰えを見せ、寂しい限りだ。...

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アナログレコードの優秀録音盤(その4)。

 所有しているアナログレコードの中で録音が優秀なものを紹介したい。アメリカのNONESUCHからリリースされていた「中世のクリスマス」というディスクは、往年のオーディオ評論家・長岡鉄男がその著書の中で絶賛していたものだ。演奏はジョエル・コーエン指揮のボストン・カメラータ(どういう楽団なのか、具体的にはよく知らない)。75年にボストン美術館で録音されている。...

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「愛を語れば変態ですか」

 演劇界の鬼才と言われているらしい福原充則の監督デビュー作。上映時間が73分と短いが、とても長く感じられる。これは映画の段取りが上手くいっていないことを示しており、やはり舞台劇のノウハウをそのままスクリーン上に移設しても良い結果には結び付かないのだろう。...

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「バカヤロー!2 『幸せになりたい。』」

 89年作品。森田芳光が総指揮と脚本を担当するオムニバス・ドラマ「バカヤロー!」シリーズの第二弾である。4つのエピソードのうち前半の2つはどうでもいいが、残りの2つは印象深い。特にその頃の時代性をヴィヴィッドに切り取っているあたりは評価したいと思う。...

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「裁かれるは善人のみ」

 (英題:Leviathan )観ていて少しも楽しくない映画だ。もちろん“楽しくないからダメだ”と言うつもりはない。たとえ無愛想なタッチでも求心力さえあれば、最後まで付き合うことは出来る。しかし本作には、娯楽性も観る者を惹き付ける力強さも無い。底の浅い暗鬱さが全編を覆っているという感じなのだ。これでは評価するわけにはいかない。...

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「コンペティション」

 (原題:Competition )80年作品。ドラマとしては物足りないが、全編を覆う音楽の高揚感に心が躍る。観終わっての満足度は決して低くはない。...

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「007/スペクター」

 (原題:Spectre )居心地の悪い映画だ。作品のコンセプトが間違っている。前作「スカイフォール」の出来が良かっただけに、質的な凋落は残念だ。おそらくは次回から装いを一新しての“仕切り直し”になるとは思うが、その際にはシッカリとやってほしい。...

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雑誌「SCREEN(スクリーン)」について。

 近代映画社が発行している映画雑誌「SCREEN(スクリーン)」が、今年(2015年)9月に通巻1,000号を達成したという。創刊は1947年で、1919年に産声を上げたキネマ旬報誌よりは新しいが、それでも相当古いことは確かだ。...

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「母と暮せば」

 出来が悪い。その大きな原因は、主演の吉永小百合にあると思う。彼女が出ていた映画は過去に何十本も観ているが、一度たりとも演技が上手いと思ったことは無い。有り体に言えば、大根なのだ。ところが、若い頃のアイドル的人気が高すぎたせいか、今でも彼女を“神格化”する向きが多いらしく、必然性も無いのに主役級に押し上げてしまっている。これは日本映画界にとっても、彼女自身にとっても、不幸なことだと思う。...

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「ブレインストーム」

 (原題:Brainstorm)83年作品。SFXスーパーヴァイザーのダグラス・トランブルが秀作「サイレント・ランニング」(71年)に続いてメガホンを取った作品で、興行的には成功していないが、アイデアは面白い。もっと評価されて良い映画だ。...

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適当に選んだ2015年映画ベストテン。

 2015年の個人的映画ベストテンを発表する。2015年は個人的事情により後半に鑑賞本数が減り、全ての注目作をカバーしているとはとても言えないが、とりあえず10本選んでみた、 日本映画の部 第一位 恋人たち 第二位 きみはいい子 第三位 0.5ミリ 第四位 バクマン。 第五位 深夜食堂 第六位 駆込み女と駆出し男 第七位 お盆の弟 第八位 なつやすみの巨匠 第九位 予告犯 第十位...

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「ストレイト・アウタ・コンプトン」

 (原題:STRAIGHT OUTTA COMPTON)ミュージシャンの伝記映画としては実に見応えがある(似たような題材のイーストウッドの「ジャージー・ボーイズ」みたいな腑抜けたシャシンとは大違い)。その骨太で正攻法の作劇に感心するとともに、時代性の的確な描出と熱いメッセージに魅了されっぱなしだった。近年のアメリカ映画の収穫であると断言したい。...

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