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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「よこがお」

 題名通り、正面から見ているだけでは分からない、人間の“横顔”を容赦なく暴き立てた快作だ。その手法には幾分強引な部分があるが、作者は力業で押し切っている。キャストの仕事ぶりも万全で、これは本年度の日本映画の収穫だと思う。...

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最近購入したCD(その37)。

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「アルキメデスの大戦」

 山崎貴監督の作品を全て観てきたわけではないが、本作は最も出来が良いと思う。まず、何より筋書が上質だ。三田紀房による原作コミックはパラパラと目を通した程度だが、現時点では完結していない。それを一本の独立した劇映画に仕上げるため、起承転結のハッキリしたオリジナリティのあるストーリーが提示されている。この思い切りの良さは評価したい。また、テーマが現代に通じる訴求力を持ち合わせている点も好印象である。...

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「ブラザー・フロム・アナザー・プラネット」

 (原題:The Brother From Another Planet )84年作品。いかにも低予算映画らしい安上がりのエクステリアだが、作品自体はとても愛嬌があり、鑑賞後の満足度は高い。これはひとえに、作者の人間に対する視点が温かくポジティヴであることに尽きる。また、大仰な展開を排してささやかなエピソードを積み上げている点も、身の丈に合った理性的なスタンスを感じさせる。...

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「ダンスウィズミー」

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「イソップの思うツボ」

 凝った筋書きにしようという作者の意図は十分に感じられるのだが、如何せん無理筋のプロットが目立ち、結果として要領を得ない出来に終わっている。脚本の内容に対する精査が不十分であり、監督が3人というのも効果的であるとは思えず、製作側の姿勢が煮詰まらないまま勢いだけで撮り上げた感が強い。...

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「世代」

 (原題:Pokolenie...

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「ワイルド・スピード スーパーコンボ」

 (原題:FAST & FURIOUS PRESENTS:HOBBS & SHAW)数多く作られている「ワイルド・スピード」のシリーズは、今まで一本も観たことがなかったが、本作はスピンオフとして“単品でも楽しめる”という評判を耳にしたので、劇場に足を運んでみた。そして、後悔した(笑)。とにかく大味で、キレもコクも無い。何となく、マイケル・ベイ監督の諸作を思い出してしまった。...

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「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」

 (英題:THE SPY GONE NORTH)見事なポリティカル・サスペンスだ。昨年(2018年)公開された「1987、ある闘いの真実」や「タクシー運転手 約束は海を越えて」を挙げるまでもなく、韓国映画はこういうネタを扱うと、無類の強さを発揮する。政治ネタを忌避し、せいぜいが「新聞記者」などという低劣な作品でお茶を濁している日本映画とは大違いだ。...

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「恋の街、テヘラン」

 (英題:TEHRAN:CITY OF LOVE )アジアフォーカス福岡国際映画祭2019出品作品。ドラマの設定とキャラクターの造型はとても面白い。しかしながら、それらを十分に活かすような筋書きにはなっていない。脚本をもう一捻りして訴求力を発揮して欲しかった。...

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「アルファ 殺しの権利」

 (原題:ALPHA,THE RIGHT TO KILL )アジアフォーカス福岡国際映画祭2019出品作品。いわゆる麻薬戦争といえば、まず思い出されるのが60年代のビルマ・ラオス・タイ国境付近、そして80年代以降のコロンビアやメキシコ等だが、フィリピンでも発生していることは、恥ずかしながら本作を観るまで知らなかった。その事実を紹介しているだけでも、この映画の存在価値はある。...

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「誰かの妻」

 (英題:OTHER MAN'S WIFE)アジアフォーカス福岡国際映画祭2019出品作品。本作で描かれている封建的な地域性は世界のあちこちで現在も存在していることは分かるが、産業と情報のグローバル化はその中で暮らす人々の生活を悩み多きものにしている。そんな遣り切れなさと諦観が横溢し、何とも言えない気持ちになる映画だ。...

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「それぞれの道のり」

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「デモンズ」

 (原題:DEMONS)アジアフォーカス福岡国際映画祭2019出品作品。訳の分からない映画ではあるが、妙に観る者の内面に“刺さる”ものがあり、観ていて飽きない。デイヴィッド・リンチ監督の「マルホランド・ドライブ」(2001年)との類似性を指摘する向きもあるだろうが、あの映画ほどのインパクトは無いものの、ネタの掴み具合では独自性を発揮していると思う。...

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「火口のふたり」

 物語の設定、および登場するキャラクターが2人のみという思い切りの良さは興味をそそられた。しかし、中盤以降は監督と脚本を担当している荒井晴彦の“悪い意味での”持ち味が全面展開し、何とも釈然としない気分になる。ラストに至っては“なんじゃこりゃ”で、結局肩を落としたまま劇場を後にした。...

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「タッカー」

 (原題:Tucker)88年作品。正攻法で撮られた、堂々たる偉人伝。80年代以降のフランシス・フォード・コッポラの監督作品では、一番納得のいく出来であろう。題材自体も実に興味深く、鑑賞後の満足度は高い。...

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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」

 (原題:ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD )終盤のバイオレンスシーンこそ盛り上がるが、それ以外は何とも要領を得ない、平板な展開に終始。しかも上映時間が2時間41分。無駄なシークエンスも多く、題材にあまり興味の無い観客は、早々にマジメに鑑賞するのを諦めてしまうだろう。...

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「ニール・サイモンのキャッシュ・マン」

 (原題:Max Dugan Returns )83年作品。80年代の演劇界および映画界において活躍した、ニール・サイモンのシナリオによる一編。突飛な設定と人を食った展開で観客の耳目を集めるものの、いつの間にかハートウォーミングな筋書きに持ち込んでしまう“サイモン節”が冴えている。出来すぎの感はあるが、やっぱり評価せずにはいられない。...

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「台風家族」

 先日観た「イソップの思うツボ」と似たような体裁の映画だ。つまり“意外な展開にするための、無理筋のプロットの積み上げ”に終わっているということ。一応は目が離せない作劇にはなっているが、仕掛けそのものが底が浅いため、観たあとは空しさだけが残る。製作サイドは脚本のブラッシュアップをライターに依頼すべきであった。...

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「存在のない子供たち」

 (原題:CAPHARNAUM)筋書きは幾分作為的かもしれない。しかし、全編を覆う強烈なメッセージ性と映像の求心力の高さは観る者を圧倒するだろう。第71回カンヌ国際映画祭にて、コンペティション部門審査員賞など2部門を獲得。本年度のアジア映画の収穫である。...

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