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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「パーフェクト・ファインド」

 (原題:THE PERFECT FIND)2024年6月よりNetflixから配信された黒人キャスト中心のラブコメ編。率直に言って、映画の内容は少しも面白くない。気合いの入らない筋書きが、メリハリの無い演出に乗って漫然と流れるだけ。しかし、観て損したかというと、断じてそうではない。本作の“外観”は、中身の密度の低さを補って余りあるほど魅力的だ。こういう映画の楽しみ方も、たまには良いものである。...

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「映画 からかい上手の高木さん」

 人気コミックの実写映画化によるラブコメ作品という、普段ならば絶対に私の鑑賞対象にならないタイプのシャシンなのだが(笑)、それでも映画館まで足を運んで観ようと思ったのは、監督が今泉力哉であったからに他ならない。結果、ほぼ満足出来るような内容であったのには安心した。もっとも、細かいところまで突っ込むとアラは見えるのだが、それを余裕でカバーできるだけの“愛嬌”がこの映画にはある。...

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「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」

 (原題:THE UNLIKELY PILGRIMAGE OF HAROLD FRY )主人公の言動にはとても共感できないし、筋書きも要領を得ない。“感動的なロードムービー”という触れ込みながら、どこで感動して良いのやら全然分からなかった。ただキャストの演技は悪くないし、映像は美しいので、その点に限っては観て損は無かったのかもしれない。...

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「かくしごと」

 あまり上等とは言えないストーリーを、必死で適宜取り繕っていくような脚本の運びには観ていて愉快になれない。北國浩二の小説「嘘」(私は未読)を元にしているが、たとえ原作の筋書きが万全ではなくても、映画化に際しては整合性を持たせたシナリオを用意すべきである。各キャストはかなり頑張っているだけに、もっと作品の練り上げが必要だった。...

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「トリガー・ウォーニング」

 (原題:TRIGGER WARNING )2024年6月よりNetflixから配信された活劇編。水準を超える出来では決して無いが、少しは興味を覚える箇所があり、結果的にあまり気分を害さずに鑑賞を終えることが出来た。こういうサブスク関連の作品は過度に期待を持つ筋合いのものではなく、そこそこ楽しめばそれで良いという気楽なスタンスで臨んだ方が、精神衛生上よろしいかと思う(笑)。...

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「違国日記」

 これは気に入った。派手さは無いが、登場人物たちに対する視線の温かさや、着実で丁寧な作劇と語り口に作り手の意識の高さを感じる。たまたま原作が人気漫画だったからこの企画が通ったと思われるが、内実は気鋭の若手監督のオリジナル脚本による意欲作だと言われてもおかしくない。2時間を優に超える尺ながら、強い求心力で最後まで見せきっている。...

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博多祇園山笠が開催中。

 福岡市の夏の風物詩である博多祇園山笠が今年(2024年)も7月1日より15日にわたって開催されている。一時はコロナ禍で中止あるいは不完全な形での実施を余儀なくされていたこの祭りだが、2022年より正常運用されている。ただ心配なのは今年は梅雨明けが遅いので、各催し物が豪雨に襲われないかということだ。まあ、雨ごときで怯むような“博多のぼせもん”達ではないことは重々承知しているけどね(笑)。...

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「あんのこと」

 これは評価出来ない。実際に起こった事件に着想を得て作り上げたシャシンらしいが、とにかく脚本がお粗末すぎる。こんな有様ではメッセージ性も社会性もあったものではない。それどころか煽情的な仕掛けばかりを前面に出すことによって、題材自体の深刻さが伝わらなくなっている。プロデューサー側としては、作品のコンセプトから考え直すべきではなかったか。...

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「罪深き少年たち」

 (英題:THE BOYS)警察の不祥事を描いた実録映画は、最近の日本映画では「日本で一番悪い奴ら」(2016年)ぐらいしか思い浮かばないが、韓国製の本作はその迫真性と感銘度において印象を強烈なものにしている。細かい部分を突っ込めば瑕疵はあるのだが、この作品のパワーはそれを補って余りあると思う。各キャストの好演も見逃せない。...

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「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」

 (原題:THE HOLDOVERS )登場人物たちの微妙な内面が活写され、実に見応えのある人間ドラマに仕上がっている。しかも感触は柔らかく、余計なケレンは巧妙に廃され、全体に渡って抑制の効いた作劇が徹底されていることに感心した。さすがアレクサンダー・ペイン監督、その確かな仕事ぶりは今回もいささかも衰えていない。...

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「座頭市物語」

 昭和37年製作の、大映による人気シリーズの記念すべき第一作。今まで観たことは無かったが、先日BSでオンエアされていたのでチェックしてみた。驚いたことに、後年続く当シリーズの諸作とは違い、この映画では大掛かりな立ち回りのシーンは無い。主人公が超人的な剣の腕前を披露するのも数えるほどだ。ならば面白くないのかといえば、それは違う。これ一本で屹立した存在感を獲得しており、見応えたっぷりだ。...

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「朽ちないサクラ」

 かなり無理のある設定とストーリー運びなのだが、結局最後までそれほど退屈することなく観終えてしまった。これは題材のユニークさと各キャストの奮闘ぶりに尽きるだろう。特段持ち上げるような出来ではないものの、凡作と片付けてしまうのは惜しいと思わせるようなシャシンだ。...

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「ファミリー・アフェア」

 (原題:A FAMILY AFFAIR )2024年6月よりNetflixから配信。所詮はラブコメなので観る前はあまり期待しておらず、取り敢えずはホンワカした気分を味わえればオッケーだと踏んでいたのだが、これはちょっと軽量級に過ぎるのではないだろうか(笑)。しかも出ている面子が有名どころなので、余計そう感じてしまう。...

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「ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命」

 (原題:ONE LIFE)これは良い映画だ。取り上げられた題材自体が秀逸だし、ドラマの組み立て方と終盤の盛り上げも及第点。加えてキャストの好演と時代考証や美術などのエクステリアも目を引く。小規模の公開ながら、見逃せないような存在感を発揮している。...

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ジョナサン・ストラーン編「創られた心」

 人工的な心や生命、つまりAIを題材にして書かれたSFの短編集だ(収録されているのは16編)。編纂担当のジョナサン・ストラーンは専門誌の創刊や、フリー転身後はアンソロジストとして実績を残している編集者とのことだ。書き手ははケン・リュウやピーター・ワッツ、アレステア・レナルズ、ソフィア・サマターなどの現役の作家ばかり。中にはヒューゴー賞候補になった作品もある。...

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「フェラーリ」

 (原題:FERRARI )いかにもマイケル・マン監督作品らしい、気勢の上がらない沈んだ雰囲気の映画だ。もちろん、題材によってはそういうアプローチの方が功を奏する場合があるが、本作のような伝記映画、しかも誰もが知るような人物を取り上げる際に相応しい演出家の人選とは思えない。ただ、エクステリアは凝っているので、その点だけに注目すれば出来自体はあまり気にならないだろう。...

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「コンボイ」

 (原題:CONVOY)78年作品。日本公開は同年のサマーシーズンである。言うまでもなく、当時はジョージ・ルーカス監督の超話題作「スター・ウォーズ」が堂々の夏休み番組として拡大公開されていたはずだ。それに対抗するもう一本の大作映画ということで大々的にPRされていたらしいが、正直言って格が違いすぎると思う。夏興行を避けて秋頃あたりに公開していた方が、もっと人々の記憶に残ったのではないだろうか。...

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「ボーン・トゥ・フライ」

 (原題:長空之王 BORN TO...

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「好きでも嫌いなあまのじゃく」

 2024年5月よりNetflixから配信されたアニメーション映画。スタジオコロリドという製作スタジオは知らなかったが、過去にいくつか注目作をリリースしているらしいので、この新作を敢えてチェックしてみた。結果は芳しくない。話自体が面白くないし、映像も何やら既視感を喚起させる。致命的なのはキャラクターに魅力が無いこと。これでは評価出来ない。...

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「大いなる不在」

 全体に漂うアングラ臭が何とも言えない違和感を醸し出している。もっとも、監督の近浦啓が“そっち方面”の演劇畑出身であるわけでもないようだ。しかし、序盤の舞台稽古のシーンから浮世離れした空気が充満しており、中盤以降のドラマツルギーを無視したフリーハンド過ぎる展開を見せつけられるに及んでは、通常の劇映画に対する鑑賞態度とはひとまず距離を置かざるを得ない。...

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