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Channel: 元・副会長のCinema Days
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CDプレーヤーの更改とDACの導入(その1)。

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 実家で使用しているオーディオのメイン・システムのCDプレーヤーが経年劣化で使い物にならなくなり、やむなく買い替えることになった。ところが、ここで困ったことが発生。今まで使用していたプレーヤーはTEACのVRDS-25xという製品で、定価は19万円だった。しかし、同クラスの“CD専用プレーヤー”が今ではあまり存在しないのだ。

 店頭に並んでいる中級品以上のプレーヤーは、大半がSACD兼用機である。私はSACDを保有していないし、今後買う予定も無い。そもそも、登場してから15年以上も経過しているのに未だにショップの片隅に申し訳程度にしか陳列されていない(すでに“終わった”ような)メディアを聴くためだけに、従来型CDのリスナーにとってコストパフォーマンスが低いSACD兼用を購入する道理は無いのだ。



 しかしながら、数少ない定価20万円までの現行のCD専用機では、物量が投入されたVRDS-25xを音質面で凌ぐことは難しい。どうしたものかと思案した結果、考え付いたのが単体のDACを別途用意するという方法だ。

 DAC(Digital to Analog Converter )とは、デジタル電気信号をアナログ電気信号に変換する機器あるいは回路のことで、通常CDプレーヤーには内蔵されている(内蔵されておらずドライヴ部分だけで構成された機器は、CDトランスポートと呼ばれる)。このDACの質が音に大きな影響を与えることは昔から知られており、DACを別筐体に収めたプレーヤーはCDが登場して間もない80年代半ばにはすでに製品化されていたほどだ。

 最近ではPCオーディオの普及により単体のDACの製品数もクォリティも充実した感があり、ここらでひとつ調達してみようかと思った次第である。

 選んだプレーヤーはONKYOのC-7000Rだ。サブ・システムで使っているROTELのRCD-1570と並ぶ、10万円台における質の良いCD専用機である。思えば前に同社のC-1VLを使用したことがあり、むかし我が家に最初にやって来たCDプレーヤーもONKYO製だった。個人的にこのメーカーとはよっぽど縁が深いのだろう(笑)。



 そして導入したDACは、NmodeのX-DU1である。このブランドが発足した2008年から“いつか同社の製品を買い求めたい”と思っていたものだが、今回やっとそれが実現した。Nmodeのモデルは聴感上の物理特性に優れ、しかも繋ぐ機器を選ばないことから高いパフォーマンスが期待出来る。値付けも8万円台で、10万円台のプレーヤーとの価格バランスも悪くない。

 さて、プレーヤーが納品されてから手始めに通常のアナログ接続で聴いてみた。事前に何度も試聴していて音の傾向は分かっていたが、改めて自室で鳴らすといかにもONKYOらしいスッキリと整った音像配置と伸びやかなレンジ感が強く印象付けられる。大抵のリスナーならばこれで満足出来るようなレベルだ。

 感心したのはディスクの読み込みが速いこと。トレイのスムーズな動きも含めて、ユーザーにストレスを与えないだけの操作性を維持している。もちろん80年代の諸製品に比べれば使い勝手は遅れを取るが、リモコンの反応は良いし、あまり強く文句を付ける筋合いは無い。

 次に試したのがX-DU1を介しての再生だが、これに関しては次のアーティクルで述べたい。

(この項つづく)

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