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Channel: 元・副会長のCinema Days
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「超少女REIKO」

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 91年東宝作品。本作の公開当時は芸能界で“3M”なる言葉がもてはやされていた。当時人気のあったアイドル・タレント3人の頭文字を取ったもので、具体的には宮沢りえと牧瀬里穂、そして観月ありさを指していた。この映画はその観月のデビュー作である。

 文化祭を一週間後に控えた高校で怪現象が頻繁に起こり、学校運営が危機に陥る。生徒会長の緒方をはじめ6人からなる“超常現象研究会”は対策に乗り出すが、相手は強力で手に負えない。彼らのピンチを救ったのがメンバーの一人の玲子で、彼女こそ霊媒師の祖母からサイキック・パワーを受け継いだ超能力少女だったのだ。どうやらこの一件の背後には昔この学校で投身自殺した女生徒の亡霊が関与しているようなのだが、除霊を試みるも失敗。学校は崩壊寸前になり、玲子たちは捨て身の戦いを挑む。



 映画の質としては凡作もいいところだ。学園を舞台にした悪霊とESP研究会の戦いというテーマは使い古されているし、某シナリオ大賞を獲得したとかいう脚本は期待外れだし、SFXは意外とよくやっているが、出演者全員がセリフ棒読みで芝居になっていない。

 でも、製作サイドにとってそんなことはどうでもいいのである。この映画はズバリ観月ありさを観るためだけの作品なのだ(笑)。キャストの中では彼女だけが光っており、出てくると画面に緊張感が走る。監督の大河原孝夫のオタクぶりがそれに拍車をかけ、特に冒頭の登場シーンでの、足元から頭までなめるように移動するカメラワーク、そして長い髪が渦を巻くように風になびくショットなど、苦笑してしまう場面の連続だ。

 ただ、観月ら“3M”も映画俳優としては大成せず(宮沢りえは大女優になったという意見もあるが、そんなのは却下する ^^;)、今ではそこそこのレベルのタレントとして落ち着いてしまったのは、何とも不本意である。やはり3人だけではムーヴメントを起こすには力不足。日本の若手女優陣が注目され始めるのは、頭数が揃った2000年代以降まで待たなければならなかったようだ。

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