2003年作品。19世紀のロンドンを舞台に、莫大なエネルギーをもたらす謎の金属製球体“スチームボール”をめぐる争奪戦に巻き込まれた少年の活躍を描くアニメーション。監督は大友克洋。
まず驚いたのは、大友克洋らしい無理矢理に捻ったプロットや斜に構えた世界観などがほとんどないことだ。それどころか、作品コンセプトにおいて手塚治虫作品(タイトルが「アストロボーイ」を連想させる)や以前の宮崎駿作品(特に「天空の城ラピュタ」)に通じるものを感じてしまうほど。誰が観ても“普通に”面白く、後味サッパリの良質な娯楽アニメーション作品に仕上がっている。
昔からのコアな大友ファン(?)ならば不満を持つのかもしれないが、私はこれはこれで評価したいと思う。
舞台となる19世紀半ばの英国を上手く映像で再現しており、メカ・デザインも申し分ない。色調を抑えた繊細かつ大胆な画面造形は印象的だし、主人公のレイ少年や大富豪令嬢スカーレットをはじめとするキャラクター設定も破綻がない。アクション場面も手慣れたもので、パワフルな展開は最後まで観客の目をスクリーンに釘付けにする。
鈴木杏や小西真奈美、中村嘉葎雄、児玉清、寺島進といった“声の出演”も悪くない。エンドタイトルのバックで、主人公達の“その後の活躍”が示されるが、このあたりを膨らませてテレビシリーズを作成しても面白かったかもしれない。
まず驚いたのは、大友克洋らしい無理矢理に捻ったプロットや斜に構えた世界観などがほとんどないことだ。それどころか、作品コンセプトにおいて手塚治虫作品(タイトルが「アストロボーイ」を連想させる)や以前の宮崎駿作品(特に「天空の城ラピュタ」)に通じるものを感じてしまうほど。誰が観ても“普通に”面白く、後味サッパリの良質な娯楽アニメーション作品に仕上がっている。
昔からのコアな大友ファン(?)ならば不満を持つのかもしれないが、私はこれはこれで評価したいと思う。
舞台となる19世紀半ばの英国を上手く映像で再現しており、メカ・デザインも申し分ない。色調を抑えた繊細かつ大胆な画面造形は印象的だし、主人公のレイ少年や大富豪令嬢スカーレットをはじめとするキャラクター設定も破綻がない。アクション場面も手慣れたもので、パワフルな展開は最後まで観客の目をスクリーンに釘付けにする。
鈴木杏や小西真奈美、中村嘉葎雄、児玉清、寺島進といった“声の出演”も悪くない。エンドタイトルのバックで、主人公達の“その後の活躍”が示されるが、このあたりを膨らませてテレビシリーズを作成しても面白かったかもしれない。