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Channel: 元・副会長のCinema Days
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拙宅で“映画音楽鑑賞会”を催してみた。

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 先日、映画好きの仲間を自宅に何人か呼んで“映画音楽鑑賞会”みたいなものを催してみた。実はずっと以前からやりたいと思っていたのだが、なかなか日程の都合が付かなかったのだ。今回ようやく関係各位(?)のタイミングが一致し、開催に至った次第である。

 拙宅で実施する理由は、仲間内では最も高価なオーディオ・システムを保有しているからである。もちろん、当ブログで何度も触れている通り、私のシステムは大して高額でもない。マニアから見ればオモチャだろう。しかし、それでも普及品ミニコンポに比べればいくらかマシな音はすると自負している。どうせ皆で聴くならば、サウンド環境は少しでも良好な方がいい。

 私には映画のサントラ盤ばかりを集める趣味は無いが、手持ちのディスクをよく見てみると映画で使われた楽曲およびそれをジャズなどにアレンジしたナンバーがけっこう入っていることが分かる。他の参加者が持ち寄ったCDも含めて、それで2時間あまりの予定時間を十分に保たせることが出来た。

 参加メンバーは全員ピュア・オーディオシステムの音に触れるのは初めてらしく、一様に“ミニコンポとは次元の違う良い音だ”と言ってくれたのにはホッとした。ただし、今回の企画の趣旨はシステムのお披露目ではなく、あくまで音楽鑑賞会なのだ。こうして映画に使われた曲を続けて聴いてみると、改めて映画音楽というジャンルの幅広さと深さに感じ入る。そして、聴くたびに映画のワンシーンが蘇ってくる。

 そういえば、若い頃に“自称オーディオマニア”諸氏の家に何度も招かれたことがあるが、あまり良い印象は無い。それは彼らの目的が音楽を聴かせることではなく、システムを見せつけることだったからだと思う。大金を掛けながらも、招かれた側からすればとても良い音とは思えないサウンドを延々と聴かされるのは論外だが、たとえ良好な音を出していても、楽曲の再生時間よりも“ワシはいかにしてこの高品質の音を実現するに至ったか”という自慢話の時間の方が長くて閉口したことは一度や二度ではない。

 やっぱりオーディオというのは個人的な趣味である。同好の士と交流するような類のものではないと思う。

 その点、オーディオについてあまり知らない一般の音楽ファンと共に楽曲を聴き、(システムの話は程々にして)音楽について語り合うのは実に楽しいものである。そしてそっちの方がオーディオの良さを無理なくPRする手段に成り得るとも思う。

 ともあれ、けっこう好評だったこの企画、機会があればまた開きたいものだ。

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