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Channel: 元・副会長のCinema Days
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Dynaudioのスピーカーを購入した(その2)。

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 新たにメイン・システムのスピーカーとして導入したDynaudio社の製品は、昔から“使いこなしが難しい”と言われてきた。しかし前のアーティクルで触れたように、納入当初から良好なパフォーマンスを披露してくれたので、まずは一安心といったところだ。

 とはいえ、今後もセッティングは詰める必要がある。畳の部屋で、しかも絨毯が敷き詰められている状態は、どう考えても環境が良くない。とりあえずは、厚めの御影石ボードを調達。スピーカー側には付属のスパイクをセットし、スパイク受けを兼ねてACOUSTIC REVIVE社製の金属製インシュレーターを使用した。いわば“点”で接地させることになったが、当然のことながらまだ不十分だ。



 いずれは畳を貫通して下の板張りまで達するようなピンを複数導入し、その上にボードを置く等して、より堅牢度を高める必要があるだろう。ただ、その前に(壁からの距離を含めた)スピーカーの位置を決定しなければならない。時間を掛けてのトライアル&エラーが不可欠になってくるが、オーディオファンとしてはそれも楽しみの一つだったりする(笑)。

 Dynaudio社のモデルは今も昔もバイワイヤリング接続には対応していないが、私にとってはこれも有り難い。何しろケーブルをもう一本引くことになると、ウチの場合は部屋の全面模様替えに匹敵する難事業になってしまう(爆)。接続はシングルで十分だ。

 それにしても、改めて思うのは更改前のDIATONEの製品をはじめ、むかし趣味のオーディオが隆盛を極めていた頃に長らく“主流”であった国産大型ブックシェルフのスピーカーの数々は、(一部を除いて)何と音楽性に乏しかったのかということだ。もちろん、従来型の形態の国内メーカー品を好むマニアもいることは承知しているが、少なくとも私にとってはもはや用は無い。



 もしも90年代以降のオーディオ不況が起こらず、80年代後半の状況がずっと続いて国内メーカーが好調だったならば、我々エンドユーザーはヴァラエティに富んだ欧米ブランド製品の音色をあまり知ることも無かったのだと思うと、何とも複雑な気分になる。

 最後に、新旧EXCITEシリーズの音の違いについて述べたい。店頭で聴き比べたのはX32の後継モデルのX34ではなく、コンパクト型の前機種X12とニューモデルのX14だ。サイズはほぼ同じながら外見の印象は異なるし、サウンドはもっと違う。

 ひとことで言えば、音場の展開がまるで別物だ。新シリーズは音場が奥に広がる。対して旧モデルは景気よく前に出てくる。陰影の深さが印象的な新機種と、屈託の無い明るさが身上の旧製品(注:もちろんこれは私個人の印象だ。リスナーによっては、違うインプレッションを持つかもしれない)。どちらを良いと感じるかは、もはや好みの問題だろう。

(この項おわり)

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