(原題:SPIELEABEND )2024年7月よりNetflixから配信されたドイツ作品。冒頭の明るいラブコメ的展開は、とてもドイツ映画とは思えない雰囲気なのだが(笑)、途中から筋書きが怪しくヒネたものになるに及び、やっぱりドイツらしさ(?)は確保されていると納得してしまった。とはいえダークな方向には行かずにコメディの体裁は整えられているので、観て損のないシャシンではある。
ベルリンで自転車店を営むヤンは、ある日偶然フォトグラファーのピアと知り合う。2人の相性は抜群で、交際は順調。そんなある日、ピアはいつもの仲間とのゲームナイトにヤンを誘う。会場はピアの僚友であるカロの豪邸で、メンバーはカロの夫のオリヴァーにアーティストのシェイラら、個性的な面子ばかり。一応はゲームで盛り上がるが、何とそこにピアの元カレのマットが現われる。思わぬ人物の登場に敵愾心を露わにするヤンだったが、一方その裏でオリヴァーが飼っていたオウムが逃げてしまう。ヤンは共同経営者のアレックスに密かに連絡し、オウムを捕まえるように依頼する。
胡散臭い連中が集まるパーティーに参加したら、ハプニングが次々と起こって主人公が難儀するという話は別に珍しくもないが、本作のエゲツなさはシャレにならない。ヒロインの元の交際相手が登場するのはまあ許せるとして、けっこうピアとの関係が生々しく、しかもそれが“つい最近”まで続いていたというのは、実に底意地が悪い話だ。
さらにヤンが“あるスポーツ”でマットに決闘を挑むというくだりで、2人の格好が常軌を逸しているというネタはブラックに盛り上がる。ピアはカロが主宰するアパレル企業に誘われているが、要するに部下として迎えるということで、それをキャリアアップと断じているカロの独善もイヤらしい。
それでも逃げたオウムに関するエピソードからは映画はスラップスティック方面に向いてきて、平易な笑劇としての雰囲気を醸し出していく。特に舞台がカロの邸宅を離れて夜のベルリン動物園に移行すると、それが顕著になる。そしてラストは収まるところに収まるのだから、不満を覚えることは無い。
マルコ・ペトリーの演出はテンポが良くドラマを最後まで持って行ってくれる。ヤン役のデニス・モーイェンとピアに扮するヤニナ・ウーゼは、飛びきりの美男美女ではないけど味のある好演を見せる。アンナ・マリア・ミューエにアクセル・シュタイン、シュテファン・ルカ、アレックスといった顔ぶれは馴染みは無いものの、いずれも満足出来るパフォーマンスを披露している。
ベルリンで自転車店を営むヤンは、ある日偶然フォトグラファーのピアと知り合う。2人の相性は抜群で、交際は順調。そんなある日、ピアはいつもの仲間とのゲームナイトにヤンを誘う。会場はピアの僚友であるカロの豪邸で、メンバーはカロの夫のオリヴァーにアーティストのシェイラら、個性的な面子ばかり。一応はゲームで盛り上がるが、何とそこにピアの元カレのマットが現われる。思わぬ人物の登場に敵愾心を露わにするヤンだったが、一方その裏でオリヴァーが飼っていたオウムが逃げてしまう。ヤンは共同経営者のアレックスに密かに連絡し、オウムを捕まえるように依頼する。
胡散臭い連中が集まるパーティーに参加したら、ハプニングが次々と起こって主人公が難儀するという話は別に珍しくもないが、本作のエゲツなさはシャレにならない。ヒロインの元の交際相手が登場するのはまあ許せるとして、けっこうピアとの関係が生々しく、しかもそれが“つい最近”まで続いていたというのは、実に底意地が悪い話だ。
さらにヤンが“あるスポーツ”でマットに決闘を挑むというくだりで、2人の格好が常軌を逸しているというネタはブラックに盛り上がる。ピアはカロが主宰するアパレル企業に誘われているが、要するに部下として迎えるということで、それをキャリアアップと断じているカロの独善もイヤらしい。
それでも逃げたオウムに関するエピソードからは映画はスラップスティック方面に向いてきて、平易な笑劇としての雰囲気を醸し出していく。特に舞台がカロの邸宅を離れて夜のベルリン動物園に移行すると、それが顕著になる。そしてラストは収まるところに収まるのだから、不満を覚えることは無い。
マルコ・ペトリーの演出はテンポが良くドラマを最後まで持って行ってくれる。ヤン役のデニス・モーイェンとピアに扮するヤニナ・ウーゼは、飛びきりの美男美女ではないけど味のある好演を見せる。アンナ・マリア・ミューエにアクセル・シュタイン、シュテファン・ルカ、アレックスといった顔ぶれは馴染みは無いものの、いずれも満足出来るパフォーマンスを披露している。