去る11月10日から12日にかけて北九州市のJR小倉駅の近くにあるアジア太平洋インポートマートで開催された、第37回九州オーディオ&ビジュアルフェアに行ってみた。このイベントにはコロナ禍の前より何回も足を運んでいたが、思い起こせば近年は11月末から12月にかけて開催されていたものだ。今回はそれほど気温が低くならない時期に実施してくれたのは有り難い。私もトシのせいか、寒さが身にしみる時分に遠出はしたくないのだ(笑)。
さて、このフェアで一番印象に残ったモデルは、米ワシントン州に居を構える冷却装置のメーカーKoolance社が2013年に創立したオーディオブランド、KLAUDiOの新作アナログプレーヤーMagnezarである。前年の同イベントに出品されたESOTERICのレコードプレーヤーGrandioso T1の超弩級ぶりにも驚かされたものだか、今回はそれを上回るインパクトだ。
永久磁石により重量級プラッター浮遊させ、モーターと接触させずに余計な振動をシャットアウトしているのはGrandioso T1と同じだが、Magnezarはさらにディスクとターンテーブルを完全に一体化させる“クランプ・システム”と称する仕掛けが施されている。これは従来から存在していた吸着式スタビライザーとは別次元のシロモノで、内外周両方で強引に力づくで押さえつけようというものだ。外周部では4kg、内周部でも2kgという負荷が掛かり、ディスク全体を限りなく水平に保持する。
もちろん、キャビネットやターンテーブルは高剛性。見た目の圧力もかなりのものだ。なお、本モデルは今年(2023年)海外の展示会に出品されたばかりで、まだ価格が決まっていないという。いずれにしろ、値段も超弩級になるのは予想できる(苦笑)。とはいえ、こういう機器を間近で見られただけでも有意義だったと言えよう。
他にもいろいろなモデルをメーカーの担当者や業界筋のジャーナリストの解説付きで試聴することができたが、その中でスタッフが発した言葉には感心した。それは“ソフトは宝だ”というものだ。ここでいう“ソフト”とは、ネット上で配信される“データ”のことではない。リスナーが身銭を切って買い求めたCDやレコードなどのフィジカルな媒体を意味する。
もっとも、ネット配信もタダではないケースは多々ある。特に高音質なコンテンツならば値が張るだろう。しかし、フィジカルなメディアを手元に置いて大切に扱うってことは、ネット上の音楽データの管理とは別の話。ソースを“物”として見做せば、自然とそれを再生するシステムの選定と使いこなしにも気を遣いたくなるというものだ。
余談だが、この会場のすぐ近くにはサッカーJリーグ三部に属するギラヴァンツ北九州のホームスタジアムであるミクニワールドスタジアム北九州がある。だからというわけでもないのだが、会場周辺にはギラヴァンツのポスターが少なからず貼られていた。しかしながら、同チームはリーグ最下位に沈んでいる。同じ福岡県内にあるアビスパ福岡がJ1で健闘しているだけに、何とか来シーズンからは奮起して欲しいものである。
さて、このフェアで一番印象に残ったモデルは、米ワシントン州に居を構える冷却装置のメーカーKoolance社が2013年に創立したオーディオブランド、KLAUDiOの新作アナログプレーヤーMagnezarである。前年の同イベントに出品されたESOTERICのレコードプレーヤーGrandioso T1の超弩級ぶりにも驚かされたものだか、今回はそれを上回るインパクトだ。
永久磁石により重量級プラッター浮遊させ、モーターと接触させずに余計な振動をシャットアウトしているのはGrandioso T1と同じだが、Magnezarはさらにディスクとターンテーブルを完全に一体化させる“クランプ・システム”と称する仕掛けが施されている。これは従来から存在していた吸着式スタビライザーとは別次元のシロモノで、内外周両方で強引に力づくで押さえつけようというものだ。外周部では4kg、内周部でも2kgという負荷が掛かり、ディスク全体を限りなく水平に保持する。
もちろん、キャビネットやターンテーブルは高剛性。見た目の圧力もかなりのものだ。なお、本モデルは今年(2023年)海外の展示会に出品されたばかりで、まだ価格が決まっていないという。いずれにしろ、値段も超弩級になるのは予想できる(苦笑)。とはいえ、こういう機器を間近で見られただけでも有意義だったと言えよう。
他にもいろいろなモデルをメーカーの担当者や業界筋のジャーナリストの解説付きで試聴することができたが、その中でスタッフが発した言葉には感心した。それは“ソフトは宝だ”というものだ。ここでいう“ソフト”とは、ネット上で配信される“データ”のことではない。リスナーが身銭を切って買い求めたCDやレコードなどのフィジカルな媒体を意味する。
もっとも、ネット配信もタダではないケースは多々ある。特に高音質なコンテンツならば値が張るだろう。しかし、フィジカルなメディアを手元に置いて大切に扱うってことは、ネット上の音楽データの管理とは別の話。ソースを“物”として見做せば、自然とそれを再生するシステムの選定と使いこなしにも気を遣いたくなるというものだ。
余談だが、この会場のすぐ近くにはサッカーJリーグ三部に属するギラヴァンツ北九州のホームスタジアムであるミクニワールドスタジアム北九州がある。だからというわけでもないのだが、会場周辺にはギラヴァンツのポスターが少なからず貼られていた。しかしながら、同チームはリーグ最下位に沈んでいる。同じ福岡県内にあるアビスパ福岡がJ1で健闘しているだけに、何とか来シーズンからは奮起して欲しいものである。