(原題:THE EQUALIZER 3 )タイトルは“FINAL”なのだが、原題は“パート3”扱いである。確かに中身はこれでシリーズ打ち止めの雰囲気はあるものの、決定したわけではない。もしも四作目が封切られる運びになったら、配給会社はどういう邦題を付けるのだろうか。たとえ“アゲイン”とか“リターンズ”とかいうフレーズを併用しても“前回でファイナルじゃなかったのか!”という突っ込みが入るのは当然で、難しい立場に追い込まれると予想する(笑)。
さて、主人公の元エージェントのロバート・マッコールは今回イタリアのシチリア島に出張し、マフィアが管理するワイナリーを軽く壊滅させるが、思わぬ不手際で重傷を負う。何とかたどり着いたのがカンパニア州サレルノ県にあるアマルフィ海岸沿いの街で、地元の国家憲兵や医師の助けにより一命を取り留める。当地で療養を続けることにしたマッコールだが、そこは同地を買収してリゾート地にしようとするマフィアの狼藉に苦しめられていた。この街が気に入って腰を落ち着けようと思っていたマッコールは、CIA捜査官のエマ・コリンズらと協力して悪者どもの排除に乗り出す。
主人公がどうしてイタリアまで出かけて“仕事”に励んでいるのか、明確な理由は説明されない(一応、何かを取り返したのどうのというセリフがあるが、具体性は無い)。舞台になる街が風光明媚で、住民は気の良い者ばかり。そこに絵に描いたような悪行をはたらく連中が登場するという、リアリティ希薄の図式的な筋書きには苦笑するしかない。エマがわざわざアメリカから駆けつけた事情とやらも、強引さは否めない。そんな御膳立てを気にせずスルーしてしまえば楽しめるのだろうが、あいにく第一作の秀逸な設定を知っている身としては、簡単には受け入れられない。
ただし、この映画での主人公の暴れ具合は、かなりエゲツない。有り体に言えば、スプラッタ度が高いのだ。これはかなり観客を選ぶだろう。アントワーン・フークアの演出は前2作よりもフットワークが良くない。スンナリとドラマが進まないのだ。主演のデンゼル・ワシントンはかなり歳を重ねてはいるが、あれだけ身体が動けばOKだろう。マジで次回作があるかもしれない。
エウジェニオ・マストランドレアやレモ・ジローネ、ブルーノ・ビロッタといった現地キャストは馴染みは無いが、皆良い味を出している。また、エマ役のダコタ・ファニングがすっかり大人の女になっていたのには驚いた。そういえばデンゼル御大との共演は「マイ・ボディガード」(2004年)以来である。当時は彼女は子供だったのだが、時の経つのは早いものだ。
さて、主人公の元エージェントのロバート・マッコールは今回イタリアのシチリア島に出張し、マフィアが管理するワイナリーを軽く壊滅させるが、思わぬ不手際で重傷を負う。何とかたどり着いたのがカンパニア州サレルノ県にあるアマルフィ海岸沿いの街で、地元の国家憲兵や医師の助けにより一命を取り留める。当地で療養を続けることにしたマッコールだが、そこは同地を買収してリゾート地にしようとするマフィアの狼藉に苦しめられていた。この街が気に入って腰を落ち着けようと思っていたマッコールは、CIA捜査官のエマ・コリンズらと協力して悪者どもの排除に乗り出す。
主人公がどうしてイタリアまで出かけて“仕事”に励んでいるのか、明確な理由は説明されない(一応、何かを取り返したのどうのというセリフがあるが、具体性は無い)。舞台になる街が風光明媚で、住民は気の良い者ばかり。そこに絵に描いたような悪行をはたらく連中が登場するという、リアリティ希薄の図式的な筋書きには苦笑するしかない。エマがわざわざアメリカから駆けつけた事情とやらも、強引さは否めない。そんな御膳立てを気にせずスルーしてしまえば楽しめるのだろうが、あいにく第一作の秀逸な設定を知っている身としては、簡単には受け入れられない。
ただし、この映画での主人公の暴れ具合は、かなりエゲツない。有り体に言えば、スプラッタ度が高いのだ。これはかなり観客を選ぶだろう。アントワーン・フークアの演出は前2作よりもフットワークが良くない。スンナリとドラマが進まないのだ。主演のデンゼル・ワシントンはかなり歳を重ねてはいるが、あれだけ身体が動けばOKだろう。マジで次回作があるかもしれない。
エウジェニオ・マストランドレアやレモ・ジローネ、ブルーノ・ビロッタといった現地キャストは馴染みは無いが、皆良い味を出している。また、エマ役のダコタ・ファニングがすっかり大人の女になっていたのには驚いた。そういえばデンゼル御大との共演は「マイ・ボディガード」(2004年)以来である。当時は彼女は子供だったのだが、時の経つのは早いものだ。