福岡市中央区大名に、中古オーディオ機器の専門店「ハイファイ堂」の福岡店がある(本店は名古屋市)。数年前にオープンし、何度も店の前は通るのだが今まで一度も入ったことがなかった。しかし実家にあるオーディオアクセサリーを処分する必要が生じたため、その相談も兼ねて先日初めて行ってみた。
まず驚いたのが、陳列棚にONKYOのアンプA−817が置いてあったことだ。80年に発売されたこの製品は、かつて私も学生の頃に保有していた。後継機種が出たため処分価格で店頭に出ていたこのモデルを、私はバイト代を貯めて買った。自室で音を出してみると、今まで使っていたアンプとは一味違った清廉なサウンドが流れてきて感激したものだ。
そういえば最初に購入したCDプレーヤーを繋いだのもこのアンプだった。ただし使い始めて4年経つ頃に表示ランプが次々と点灯しなくなり、修理に出すのも面倒なので、買って5年目で他機種に乗り換えるため処分した。しかしそれでも、今まで使用したアンプの中ではかなり好きな音だったことは間違いない。
あれから20数年経って、久々に本機に接すると、懐かしさがこみ上げると共にその上質なエクステリアに感心してしまう。定価は約7万円だったが、ヴォリュームつまみはアルミ無垢で高級感がある。他のスイッチの操作感も確かなものがあり、よくもまあこの価格で出来たものだと思う。当時はそれだけオーディオは世間的に認知された趣味であり、たとえエントリークラスであってもメーカーはコストを掛けられたのだろう。
YAMAHAの名器とも言われるスピーカーNS−1000Mの中古品も展示・実働されていた。70年代半ばから90年代にかけて長い間作られていたモデルで、私も幾度となく試聴している。そして、私がスピーカーを買い換える度に候補機となった製品でもある。
あの頃は、何度聴いてもこのスピーカーの音が“手ぬるい”と感じたものだ。元々モニター用として作られたものなので、余計なケレン味はなく素直な展開だ。その点ではよく出来ていると思ったが、私はハイファイ度を強調したようなシャープ系の音が好きだったので、その度にDIATONEの製品に軍配が上がっていたのだ。
ところが、現時点で改めて聴いてみると、なかなか良い音であることが分かる。対して、あれほど好きだったDIATONEの音は、年を重ねた今では肌に合わなくなってしまった。もしもこのNS−1000Mを買っていたならば、今でも飽きずに付き合えていたのかもしれない。
SONYが86年にリリースしたアンプTA−F555ESXも、20数年ぶりに目にすることが出来た。定価は13万円ほどだが、重量が26kgもある。SONYはこの頃は重厚長大路線を取り、他社も追随した。世の中がバブルに向かう中、オーディオの世界でもバブリーな製品群が市場を席巻していたわけだ。今から考えると信じられないが・・・・。
同じ中古品でも、普通の家電品と違ってオーディオ機器は、その製品が発売されていた頃を体験している者にとってはノスタルジアをかき立てられるものだ。今のところ個人的には中古物件を導入する予定は無いが、思わぬ出物があれば買ってしまう可能性もゼロではない(笑)。このショップに限らず、中古品のオーディオ機器を扱っている店には時折チェックを入れるのも面白いと思った。
まず驚いたのが、陳列棚にONKYOのアンプA−817が置いてあったことだ。80年に発売されたこの製品は、かつて私も学生の頃に保有していた。後継機種が出たため処分価格で店頭に出ていたこのモデルを、私はバイト代を貯めて買った。自室で音を出してみると、今まで使っていたアンプとは一味違った清廉なサウンドが流れてきて感激したものだ。
そういえば最初に購入したCDプレーヤーを繋いだのもこのアンプだった。ただし使い始めて4年経つ頃に表示ランプが次々と点灯しなくなり、修理に出すのも面倒なので、買って5年目で他機種に乗り換えるため処分した。しかしそれでも、今まで使用したアンプの中ではかなり好きな音だったことは間違いない。
あれから20数年経って、久々に本機に接すると、懐かしさがこみ上げると共にその上質なエクステリアに感心してしまう。定価は約7万円だったが、ヴォリュームつまみはアルミ無垢で高級感がある。他のスイッチの操作感も確かなものがあり、よくもまあこの価格で出来たものだと思う。当時はそれだけオーディオは世間的に認知された趣味であり、たとえエントリークラスであってもメーカーはコストを掛けられたのだろう。
YAMAHAの名器とも言われるスピーカーNS−1000Mの中古品も展示・実働されていた。70年代半ばから90年代にかけて長い間作られていたモデルで、私も幾度となく試聴している。そして、私がスピーカーを買い換える度に候補機となった製品でもある。
あの頃は、何度聴いてもこのスピーカーの音が“手ぬるい”と感じたものだ。元々モニター用として作られたものなので、余計なケレン味はなく素直な展開だ。その点ではよく出来ていると思ったが、私はハイファイ度を強調したようなシャープ系の音が好きだったので、その度にDIATONEの製品に軍配が上がっていたのだ。
ところが、現時点で改めて聴いてみると、なかなか良い音であることが分かる。対して、あれほど好きだったDIATONEの音は、年を重ねた今では肌に合わなくなってしまった。もしもこのNS−1000Mを買っていたならば、今でも飽きずに付き合えていたのかもしれない。
SONYが86年にリリースしたアンプTA−F555ESXも、20数年ぶりに目にすることが出来た。定価は13万円ほどだが、重量が26kgもある。SONYはこの頃は重厚長大路線を取り、他社も追随した。世の中がバブルに向かう中、オーディオの世界でもバブリーな製品群が市場を席巻していたわけだ。今から考えると信じられないが・・・・。
同じ中古品でも、普通の家電品と違ってオーディオ機器は、その製品が発売されていた頃を体験している者にとってはノスタルジアをかき立てられるものだ。今のところ個人的には中古物件を導入する予定は無いが、思わぬ出物があれば買ってしまう可能性もゼロではない(笑)。このショップに限らず、中古品のオーディオ機器を扱っている店には時折チェックを入れるのも面白いと思った。