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Nmodeの新型アンプを聴いてみた。

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 国内主要ガレージメーカーのひとつであるNmodeの新作アンプ、X-PM100を試聴することが出来た。駆動するスピーカーはDynaudio、プレーヤーはPS AUDIOの製品である。以前同社の下位モデルであるX-PM7に接したことがあり、その高音質に驚いたものだ。当然のことながら上位機であるX-PM100にはより高いパフォーマンスが期待されたが、実際に聴くと予想を上回る。これはかなりの優れものだと感じた。



 X-PM7は質感は良いが大型スピーカーや低能率のスピーカーの駆動に不安を残した。対してこのX-PM100は、ドライヴ能力が懸念される部分がどこにも無い。全域に渡って音の取り出し方が強靭で、見事に筋肉質。余計なケレンは見せずに、ワイドレンジと高解像度で聴く者をねじ伏せてしまう。特に低域のスピード感は素晴らしく、時折ハッとしてしまうほどの生々しさだ。各社のフラッグシップ級のスピーカーを繋げて鳴らしたくなるほどのポテンシャルを感じる。

 これはたぶん、物量投入された電源部がモノを言っているのだと思う。大型トランスを導入した結果、残念ながら図体はデカくなったが、その分再生音の足腰の強さに繋がっていると想像する。各部品も厳選されたものが使われているようだ。



 本モデルの価格は48万円(税別)である。おそらく聴感上の物理特性においてはこのクラス随一だと思われる。もちろん各社のモデルを一斉に並べて聴き比べたわけではないので断言はできないが、少なくとも質感の高さをとても強く印象付けられた製品はこの価格帯では他に見つからない。

 X-PM7と同様、トーンコントロールもなければヘッドフォン端子もなく、リモコンさえ付いていない。多機能を重視するユーザーにはまるで“お呼びでない”モデルだが、音質最優先のリスナーに対しては大きくアピールすると思う。本機の音に接したら、他のアンプのサウンドが“俊敏さに欠ける”と感じることも多々あるだろう。本当にこのブランドがリリースする製品は面白い。

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