先日、福岡市博多区下川端町にある福岡市アジア美術館で開催されていた「江口寿史展 EGUCHI in ASIA」に足を運んでみた。江口とは、もちろんあの漫画家のことだ。実を言えば、私は彼の初期作品「すすめ!!パイレーツ」や「ストップ!!ひばりくん!」には昔は大いに楽しませてもらったものだ。しかしながら漫画家としての活動は2000年代よりほとんど見られなくなり、イラストレーターとしての活動がメインになっていく。今回のイベントは、大型キャンバス作品やオリジナルの漫画原稿など総数約500点を網羅したかなりの規模で、見応えがあった。
江口の絵柄で最も特筆されるのは、女性キャラクターの造型だ。ひと頃は“可愛い女の子を描かせれば他の追随を許さない”と言われたほどで、今回の展覧会も大々的にフィーチャーされている。そういえば連載誌でのインタビューで、どうやればそんなプリティな女子を描けるのかという質問に対し、彼は“可愛い子、可愛い子、出ておいで・・・・と執筆中に念じればいい”と答えていたのを思い出した。もちろん、凡人がいくらそう念じても可愛い子は出てこない(笑)。これが才能というものだろう。
展覧会の宣伝文にもある通り、彼の作風は最近リバイバル・ブームになっているという80年代の若者文化やシティ・ポップなどとは、抜群の相性を示す。とにかく明朗で、何の陰りも無く、現実世界とは別の空間を形成している。見ていて本当に心地良いのだ。あと、漫画家、特にギャグ作品を得意とする作家は“寿命”が短いと言われるが、江口は早々にイラストを主戦場にしたおかげで今も元気に活動しているのだと思う。
なお、彼は熊本県水俣市の出身であるが、2021年に当地の観光大使第1号に任命されていたことを今回初めて知った。肥薩おれんじ鉄道の「水俣号」のラッピングイラストも手掛けていたとのことで、一度その車両を見てみたかった。
江口の絵柄で最も特筆されるのは、女性キャラクターの造型だ。ひと頃は“可愛い女の子を描かせれば他の追随を許さない”と言われたほどで、今回の展覧会も大々的にフィーチャーされている。そういえば連載誌でのインタビューで、どうやればそんなプリティな女子を描けるのかという質問に対し、彼は“可愛い子、可愛い子、出ておいで・・・・と執筆中に念じればいい”と答えていたのを思い出した。もちろん、凡人がいくらそう念じても可愛い子は出てこない(笑)。これが才能というものだろう。
展覧会の宣伝文にもある通り、彼の作風は最近リバイバル・ブームになっているという80年代の若者文化やシティ・ポップなどとは、抜群の相性を示す。とにかく明朗で、何の陰りも無く、現実世界とは別の空間を形成している。見ていて本当に心地良いのだ。あと、漫画家、特にギャグ作品を得意とする作家は“寿命”が短いと言われるが、江口は早々にイラストを主戦場にしたおかげで今も元気に活動しているのだと思う。
なお、彼は熊本県水俣市の出身であるが、2021年に当地の観光大使第1号に任命されていたことを今回初めて知った。肥薩おれんじ鉄道の「水俣号」のラッピングイラストも手掛けていたとのことで、一度その車両を見てみたかった。